ローマ1章

私は福音を恥としません。福音は、ユダヤ人をはじめ、ギリシア人にも、信じる者すべてに救いをもたらす神の力です。(16)

 ここから十三の書物はパウロの手紙になります。パウロは町々を周りながら宣教に励みました。そして、各地に主を信じる者たちの群としての教会が生まれていきました。ただ生まれたばかりの教会は信じたことを整理しなければなりませんでしたし、また、信じて生きるということがどういうことか指導する必要がありました。パウロはそのような中で、手紙を各地の教会に送って、彼らを教え、また励ましたのです。
 このローマの信徒への手紙はパウロの三回目の伝道旅行中、コリントで書かれたとされています。パウロは主イエスによってもたらされたすばらしい喜びの知らせ、「福音」を語ります。この福音には、世界中どこの人であっても、それを信じる人を救う大きな力を持っています。パウロにとって、この福音を伝えることは、してもしなくてもよいことではなく、彼に与えられた「果たすべき責任」だったのです。