使徒28章

ローマからは、きょうだいたちが私たちのことを伝え聞いて、アピイフォルムとトレス・タベルネまで迎えに来てくれた。パウロは彼らに会って、神に感謝し、勇気づけられた。(15)

 ローマの植民都市であったタルソスで生まれたパウロは生まれた時からローマの市民権を持っていましたが、ローマにはいったことがありませんでした。ローマはその当時の世界の中心でした。すでにそこには主を信じる者たちがいたようです。ただそれでもパウロはローマに行きたいと思っていました。そこは大きな都市で、非常に多くの人たちが住んでいました。そして、そこで宣教したら、福音はまた世界中に広がって行くでしょう。またパウロにはローマを足がかりにしてさらにその西、イスパニアにまでも福音を伝えたいという思いがありました。
 パウロがローマの方に来ることを聞いて、信者たちはパウロを迎えに来てくれました。それはパウロにとってどんなに大きな喜びだっただろうかと思います。そしてパウロは見張りのローマ兵はつけられ、自由な外出はできませんでしたが、自分のところに訪ねて来る人たちに自由に福音を語ることを許されたのでした。