使徒27章

ですから、皆さん、元気を出しなさい。私は神を信じています。私に告げられたとおりになります。(25)

 ローマ皇帝に直訴したパウロは囚人としてローマに移送されることになります。パウロが三回の伝道旅行をするなかで、各地において反対運動が起こり、パウロは度々身の危険を感じていました。パウロ自身も主イエスと出会う前キリスト者たちを迫害していたのですが、今はパウロの命をねらう人たちが大勢いて、多くの企みがなされていました。その意味で、パウロが囚人としてローマに移送されるときにはまるで、ローマの軍隊に護送されていたかのようでもありました。
 しかし、この時も、船長やローマの兵隊たちの判断ミスによって、大嵐に巻き込まれ、船の中にいた人たちは皆、命の危険を感じるほどになってしまったのでした。
 パウロはそのような危機の中にあって、神の言葉を聞きます。主から遣わされた天使が、パウロに、あなたは皇帝の前に立つことになると告げたのです。そして主を信じ、その御言葉を信じたパウロはその船に乗っていた人々皆を励ましたのでした。