皇帝に直訴したパウロでしたが、総督フェストゥスはパウロの罪状をどのように書き記すかということで思案します。フェゥトゥスも、パウロが訴えられているのが、宗教に関することであり、ローマには直接パウロを罰するような法律がないことを認識していたからです。そもそもパウロを訴えている人たちがパウロをあしざまに言うのも、パウロを妬んでいたからであり、またパウロの教えていることが彼らの信仰と合致しなかったからだったからです。
フェストゥスは、アグリッパ王が訪ねてきた時、彼の意見も聞きたいと願います。パウロは今度はアグリッパ王の前で弁明をすることになります。しかし、この時も、パウロが語ったのは自分の正当性の主張ではなく、自分がどのように主イエスと出会い、どのように変えられたかでした。パウロは、アグリッパ王が言ったように、彼の弁明を聞く人たちに主イエスを信じて救われてほしかったのです。