パウロは翌日、ユダヤ人の最高法院で自分の弁明をすることを許されます。そこにはファリサイ派の人々もサドカイ派の人々もいました。サドカイ派の人たちは祭司やレビ人など、神殿礼拝に携わる仕事をしていましたが、自分たちの生活もそこで保証されていましたし、現状肯定派で、現世的・現実的な考え方をしました。ファリサイ派の人たちはより純粋で真面目であり、霊の存在や死者の復活なども信じていました。パウロ自身も主イエスを知る前は、熱心なファリサイ派の一人として、神に従う熱情をもって教会を迫害していました。パウロはこの日には、ファリサイ派の心情に訴えるような話をしましたので、議場は混乱し、激しい議論が沸き起こります。ローマの大隊長が、パウロの身の危険を感じるほどでした。
しかし、主はパウロのそばに立ち、勇気を出せ、あなたはローマでも証しをすることになる、と励ましてくださったのでした。