エフェソを出たパウロ一行はマケドニア、そして南下してギリシア地方へと回りました。マケドニアやギリシアではパウロはエルサレムの貧しい信徒たちのための献金を募っていました。そしてパウロはその献金をもって、各地の異邦人教会の代表者たち(4~5節の同行者たちにはそういう役割があったと考えられています)と共にエルサレムに行こうとしたのです。パウロはエルサレムのユダヤ人教会と各地に育っている異邦人教会とが一つになっていくことを心から願っていたのでした。
ギリシアを出たパウロはエフェソ教会の長老たちをミレトスに呼び、お別れの言葉を告げます。パウロは自分がエルサレムに上ることが非常に大きな危険を伴うものであることを理解していたのです。そしてパウロはエフェソの教会を神とその恵みの言葉とに委ねます。自分いなかったらこの教会はダメになるとはパウロは思いません。主が、その御言葉が、エフェソの教会を作り上げてくださると信頼していたのです。