エフェソは今で言うトルコの西端の町の一つで、アジア州の中心的な町であり、またその町にあったアルテミス女神の神殿は多くの人の信仰を集めていました。この町の信者たちは悔い改めを表す洗礼者ヨハネの名によるバプテスマは受けていましたが、聖霊のことは知らず、主イエスの名によるバプテスマも知りませんでした。要は、主イエスによる救いについて知らなかったのでしょう。パウロはそんな彼らに主イエスの福音を語りました。エフェソには二年以上とどまって福音を語りましたから、アジア州の人たちは皆パウロの話を聞いたことがあるというほどになりました。多くの人たちが主イエスを信じました。魔術師たちの中から主イエスを信じた人たちは非常に高価な魔術の本を焼き払いました。主の言葉は勢いをもって広がり、アルテミス神殿の模型を作って売っていた銀細工職人たちが危機感を覚えるほどでした。
パウロのエフェソ伝道は異邦人たちの中から起こった反対運動によって中断を余儀なくされました。しかし、主の福音はまさうます広まっていったのです。