ペトロは、地中海に面したヤッフォの町に滞在していました。彼はお昼頃、幻を見ます。天から大きな布のようなものが四隅をつるされて降りてきました。そしてその中には律法で汚れているとされてきた動物が入っていました。「ペトロ、食べなさい」と声がします。しかしペトロは答えます。「主よ、とんでもありません。このような汚れたものは食べたことがありません」。すると天から声がしました。「神が清めたものを清くないなどと言ってはならない」。このような幻が三度繰り返されました。
その頃、ペトロのところにカイサリアから百人隊長コルネリウスの使いの人々がペトロを迎えにやって来ます。ユダヤ人であったペトロはそれまで、異邦人の家に入ることはありませんでした。異邦人は汚れていると思っていたからです。しかし、ペトロはこの時、神様に押し出されるようにカイサリアに向かいます。そして、そこには御言葉を聞こうとペトロを待っていた大勢の人たちがいたのです。