教会を迫害することに熱心だった人たちの一人にサウロという人物がいました。彼は外国生まれのユダヤ人でしたが、熱心なユダヤ教徒の両親の下で育てられ、若い頃からファリサイ派のガマリエル門下に入り、英才教育を受けたとても熱心な宗教家でした。彼は神に従う熱情をもって、それが御心と信じて熱心に教会を迫害します。サウロの名は各地の教会においても知れ渡り、恐れられていました。
サウロはダマスコに向かい、そこでも主イエスを信じる人たちを捕らえ、エルサレムに連行しようと意気込んでその町に乗り込もうとしていました。しかし彼がダマスコに向かう途中で、主イエスが彼に声をかけ、「サウル、サウル、なぜ私を迫害するのか」と語りかけられたのでした。彼は自分が嫌っていた主イエスが自分たちが待ち臨んでいたメシアだったことを知ります。
そしてこのサウロの下に主から遣わされたアナニアは彼に、「兄弟サウロ」と呼びかけ、彼のために祈ってくれたのでした。