ヨハネ20章

信じない者ではなく、信じる者になりなさい。(27)

 主イエスが十字架を前にしてその受難の予告をなさる時には必ず復活の予告をもしておられました。しかし、主イエスの十字架の死から三日目の朝、主イエスの弟子たちも、またイエスと行動を共にしていた女たちも、誰も、主イエスの復活を信じていませんでしたし、また期待もしていませんでした。女たちは空っぽの墓に驚き、また、弟子たちもただ不思議に思うばかりでした。けれども主イエスはそんなマグダラのマリアにご自身をあらわし、また弟子たちの前にご自身をあらわして「あなたがたに平和があるように」と声をかけられたのでした。
 復活の主イエスにお会いした弟子たちが喜びに満たされている中で、十二弟子のひとりのトマスは、そこにいませんでした。トマスは自分は見て、確かめなければ信じないと言いました。主イエスは、そんなトマスにもご自身を示し、信じる者になるようにと語られました。
 見える現実は、ある意味、私たちにとても厳しく感じられるかもしれません。しかし、復活の主は私たちの前に立って、信じる者になるようにと招かれるのです。