マタイ13章

良い土地に蒔かれたものとは、御言葉を聞いて悟る人であり、実に、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結ぶのである。(23)

 マタイ十三章には「天の国のたとえ」と呼ばれるたとえ話が集められています。「天の国」と言うのは、主イエスを信じている人たちがこの地上の歩みを終えた後に移される「天国」と言うよりは、ここで「天」と言われているのは神のことであり、「天の国」というのは、神の支配、また神が支配しておられる世界のことです。そして、神は、その神の支配の中に私たちを招いていてくださっています。この天の国はとてつもなく大きな価値を持っているのです。
 また神の支配は御言葉を聞き、その御言葉によって歩む者たちのうちで実を結んでいきます。神の支配は単に私たちの心の中で起こるものではなく、私たちの世界の中で命をもって広がっていくものです。この地上で私たちが生きていく中では、まるで神の支配などないのではないかというような現実があります。しかし、神の支配は確かに広がり、豊かな実を結んでいくのです。