ハガイ2章

この新しい神殿の栄光は以前のものにまさる――万軍の主は言われる。この場所に私は平和を与える――万軍の主の仰せ。(9)

 かつてエルサレムにあった神殿は栄華を極めたソロモンの時代の建築物でした。ソロモンの父ダビデの時代から資材を集め、富をふんだんにつぎ込んで建てられたのです。その意味では、この時、捕囚から帰還した民が建てていた神殿はある意味、とても貧弱に思えたことでしょう。しかし、主はハガイを通して民を励まして語られます。「新しい神殿の栄光は以前のものにまさる」。私たちの歩みの中にも、過去の栄光を懐かしむということがあるかもしれません。かつて中田重治がホーリネス運動を指導していた時代、今の教会の場所に大きな天幕を張って数千人が集まる大集会をしたと言われ、その時代の写真も残っています。戦後、車田秋次牧師が日本ホーリネス教団を立ち上げた時にも、とても多くの人たちが教会に集まっていました。しかし、主は以前のものにまさる栄光を今も顕してくださいます。帰還の民は励まされ、勇気を出して神殿再建工事を完成させたのでした。