ミカ5章

エフラタのベツレヘムよ。あなたはユダの氏族の中では最も小さな者。あなたから、私のためにイスラエルを治める者が出る。その出自は古く、とこしえの昔に遡る。(1)

 イスラエルはその背きのゆえに滅びようとしていました。神は罪や背きをどうでもよいとは思われません。しかし、ミカは、主はその慈しみのゆえに、イスラエルを全く滅ぼし尽くすのではなく、「残りの者」を残してくださると語ります。残りの者たちは、偶像にすがったり、人に頼ったりはしません。朝露のように人々を潤し、また獅子のように敵を断ち切ります。
 もう一つ、ミカがここで語るのは、イスラエルを治めるメシアなる王が生まれるということでした。ここでミカはやがて来られる救い主としてのその王がベツレヘムにお生まれになると語ります。ユダヤ人たちはずっとこのミカの預言を覚え、救い主を待っていました。そして本当に、主イエスはエルサレムの都ではなく、ダビデの故郷でもあった小さな村ベツレヘムでお生まれになりました。救い主がダビデの子孫として、しかし同時に、mダビデ以来の主に従えなかった歩みにつんがるのではなく、もう一度最初からやり直すかのように、ベツレヘムからスタートしてくださったのです。