主がニネベを滅ぼすのを思い返された時、ヨナは非常にいらだち、神に対して怒りをあらわにします。ヨナにとってはニネベは滅んでほしい存在だったということ、また、ヨナが四十日たったらニネベは滅びると言っていたのに、その通りにならなかったら、預言者としてのヨナは嘘をついていたことになり、またその言葉は信用しなくてもよいということになってしまう、ということもあったかもしれません。ヨナには主の言葉も届きません。
主はそんなヨナをねんごろに教えられます。とうごまを備え、虫を備え、東風を備えられます。全部、ヨナ一人のためです。ヨナは一夜に生じて一夜に枯れたとうごまを惜しみました。そんなヨナに、主はニネベとその町に住む人々、家畜たちを惜しむとおっしゃったのです。しかし、ここにはもう一つ大きなメッセージがあります。それは神はヨナを惜しまれたということです。本来でしたらニネベだけではない、自分も滅びても仕方のない存在でした。そんな自分を主は惜しんで、救い、もう一度主の器として用いてくださったのです。