アモス6章

災いあれ、シオンに安住し
サマリアの山を頼みとする者
イスラエルの家が行って仕える
国々の名高い頭たちに。(1)

 シオンはエルサレムのことであり、南王国ユダの首都です。そしてそこには主の宮がありました。また、サマリアは北王国イスラエルの首都であり、北王国の人々はその山が宗教の中心地になっていました。シオンも、サマリアもこの時代には非常に栄えていました。金持ちや支配者たちは、象牙の寝台に横たわって、小羊や子牛を食べ、ぶどう酒を楽しみ、最高の香油を身に塗りました。彼らは富をむさぼり、自分の豊かさや権力を誇りました。まるで何の不安も心配もないかのように日々をただ楽しみ、贅沢に暮らしていました。正しいことは行われず、公正は忘れ去られていました。
 主はそのようなおごり高ぶる人々に裁きを告げられます。彼らの酒宴の時は終わり、その国は破滅して、民は捕囚として引いて行かれるのです。繁栄の中で自分の罪を認め、迫り来る滅びに目を止めることは決してやさしいことではありません。主の御前にへりくだり、主の御心の中を歩む者でありたいと思います。