エゼキエルたちがバビロンに捕囚となって二五年、またエルサレム陥落から十四年。絶望感が、あきらめに変わっていたかもしれないそのような時、その年の初めの月の十日のことです。主がエゼキエルに臨みました。エゼキエルはその日を忘れることができなかったのでしょう。主は、彼をエルサレムに連れていきました。ただそれはその時、現実にあったエルサレムということではなく、まさにやがて来たる栄光の日のエルサレムでした。彼は外側の階段から門、そして外庭、また内庭の門を通って内庭、神殿に仕える者たちの部屋、そして神殿の祭壇と、主の家であるエルサレムの神殿に入り、巡っていきます。
神殿はすでにバビロンによって徹底的に破壊されていたはずです。しかし、エゼキエルはもう一度新しく建てられた神殿の幻を見ています。主を礼拝する場、主がその聖なる名を置かれたエルサレムの神殿が新しくされている・・・エゼキエルは驚きと喜びをもってこの幻を見ていたことでしょう。