三一章は第十一年の第三の月の一日と日付が入っています。これはバビロンによるエルサレム陥落の直前の預言であることを示しています。ファラオとその軍勢は、枝美しく、背の高いレバノン杉にたとえられています。その木は青々として命に満ち、美しいものでした。しかし、その杉はその高さ、美しさのゆえに傲慢になり、主に裁かれて枯れてしまうのです。エジプトはその栄光と偉大さのゆえに比べうるものは何もありませんでした。しかし、非常に栄え、多くの民を養い、多くの民に頼られあがめられたエジプトが滅びようとしていました。このことはすでに捕囚の地に住んでいるイスラエルの民にとってもとても衝撃的なことでした。彼らもひょっとしたら、エジプトが自分たちの祖国を救ってくれて、自分たちはすみやかにエルサレムに戻れるのではないかという期待があったことでしょう。けれども頼るべきものは主ご自身だけだったのです。