二六~二七章はティルスに関する預言です。ティルスは口語訳聖書ではツロと呼ばれる地中海沿岸の町で、地中海貿易で大変栄えた非常に豊かな町でした。ティルスの人々も、エルサレムが廃墟になった時、エルサレムのことを笑い、嘲りました。しかし、ティルスの人々は、まさに自分たちが廃墟になるとは思っていませんでした。けれども、バビロンのネブカドレツァル王は、エルサレムを攻め囲んで滅ぼしたように、ティルスにも大軍を率いて攻めて来て、滅ぼしたのでした。とても栄えた町が廃墟となり、また漁師が網を打つような閑散として寂れた場所になりました。
昔、そこに町があったという痕跡はあり、また人々の中にその栄華の記憶は残っていても、その町は存在しなくなってしまいます。エルサレムが全く滅ぼされたにもかかわらず、やがて復興していったのとは非常に対照的です。自らの繁栄を誇った町の末路を思います。いつも謙虚な歩みをさせていただきたいと思います。