イスラエルには「父が酸っぱいぶどうを食べると子どもの歯が浮く」ということわざがありました。親の行動が子どもに影響を及ぼすということを言ったことわざです。確かに親のあり方がいろいろな形で、子どもに影響するのも確かです。しかし、ここで主が語られたのは、主の前にどう歩むかということにおいて、親も子も、自分自身が、責任を負わなければならないということでした。親がどんなに敬虔な信仰者であっても、子が神に背を向けて歩んでいたら、自分の罪に対する裁きを負わなければなりませんし、また逆に、どんなに親が罪に満ちた歩みをしていても、子が親にならうのではなく、正しい歩みをするなら、命を得ることができるのです。主はまさに正義と公正の神です。
そして主は誰に対しても、その人が立ち帰って生きることを願っておられます。「立ち帰って生きよ」という呼びかけはまさに主の切なる叫びなのです。