エゼキエル13章

私は悲しませなかったのに、あなたがたは偽りで正しき者の心を悲しませた。悪しき者の手を強め、彼らが悪の道から立ち帰って生きることを妨げた。(22)

 エゼキエルはまた、偽りを語る預言者たちに対して語ります。1~15節までは男性の偽預言者、16節以降は女性の偽預言者について語られています。彼らは主が語られたのでも、主が遣わされたのでもないのに、「主の仰せ」と語っています。彼らは幻を見、偽りの占いや呪術をして語るのです。彼らは人々が聞きたいと願っているような言葉を語ります。平和でないのに「平和だ」と言い、本当は安心してはいけないのに、間違った安心を与えました。人々が自分の罪に気づいて、悔い改めるべき時に、誤った平安を与えることによって、主に立ち帰るチャンスを失わせたのでした。
 エゼキエルをはじめ、主が遣わされた本物の預言者たちは、確かに厳しい言葉を語りました。しかし、それは、彼らがイスラエルが滅んでもよいととか、エルサレムは滅びて当然だとか思っていたのではなく、神の言葉を聞いた人々が悔い改めて主に立ち帰ることを願っていたのです。彼らこそが国を愛する者であり、民を愛するゆえに、時に涙を流しながらも厳しい言葉を語ったのです。