エゼキエル1章

第三十年の第四の月の五日に、私がケバル川のほとりで捕囚の民と共にいたとき、天が開かれ、私は神の幻を見た。(1)

 今日からエゼキエル書に入ります。エゼキエルはバビロンに捕囚として連れて行かれた民の中にいました。彼は祭司の子でした。まだエルサレムは滅んでいません。南ユダ王国では、ヨヤキン王の後、ユダ王国の最後の王ゼデキヤが治めていました。捕囚に連れて行かれていた民は、近いうちに主が自分たちを解放して、またエルサレムに返してくださると期待していました。そのような時代の中にあって、エゼキエルはバビロンで捕囚の民の中で語り、同じ時代にエレミヤはエルサレムで主の言葉を語っていたことになります。
 エゼキエルはケバル川のほとりで、天が開かれ、不思議な幻を見ます。四つの顔を持つ4つの生き物がいて、その翼をもって体を覆い、また飛んでいる。そしてその生き物の頭上高くに玉座があり、主の栄光がそこにあったのでした。まさにバビロンの王をはるかに越える主の御座がそこにあったのです。