エレミヤは安易な希望を語ることはできません。エルサレムは滅びようとしています。人々は捕囚として連れて行かれます。そして多くの人たちはその捕囚の地で一生を終えることになるでしょう。捕囚の期間は七十年だからです。けれども、同時にそこには期限があります。そして、その時が満ちたとき、主はイスラエルとユダの繁栄を回復するとおっしゃるのです。
エレミヤの前には今も、主に背く民たちがいます。彼らはたかをくくってまるで悔い改めようともしません。けれども、神の方ではすでに、前倒しするように滅びからの回復を約束し、確かなこととして宣言なさるのです。そして、イスラエルの民が、約束の地に帰ってくるだけでなく、世界中の民が主と、主が立てられた王に仕えるようになるのです。主はどこまでもあわれみに富み、限りない真実を持っていてくださるお方です。エレミヤは涙の中で、涙の向こうに救いを見るのです。