エレミヤ28章

預言者エレミヤは預言者ハナンヤに言った。「ハナンヤよ、よく聞け。主はあなたを遣わされていない。あなたは偽ってこの民を安心させようとした。(15)

 エレミヤがバビロンによるエルサレムの滅亡を語る中で、主の神殿ではハナンヤという預言者がエレミヤと真逆のことを語っていました。彼はこれから二年のうちに、バビロン王のくびきは砕かれて、先にバビロンに捕囚に連れて行かれた人々や、持ち去られた神殿の祭具も全部戻って来る、と預言していました。
 エレミヤの預言かハナンヤの預言かどちらかが正しく、どちらかが間違っていることになります。確かにハナンヤの言葉の方がエルサレムの人々にとってはありがい、希望のメッセージに聞こえたことでしょう。ハナンヤの預言は安心をもたらすものでした。でも偽りのメッセージに基づいて安心するのは、とても危険なことです。
 エレミヤはハナンヤに対して裁きを告げます。そしてハナンヤはエレミヤとやりあって、二ヶ月後に死にます。エレミヤが語った主の言葉の通りでした。人々はエレミヤの語る預言を素直に聞いて悔い改め、主に従うべきでした。