ゼデキヤは南ユダ王国の最後の王です。彼はエレミヤの元に使いを遣わし主の言葉を尋ね求めます。ゼデキヤの周りには調子のよいことを語る預言者もたくさんいたことでしょう。しかし、ゼデキヤはやはりエレミヤこそが信頼できる真実な預言者だとわかっていたのです。ただ同時に、ゼデキヤはエレミヤが、主が驚くべき業を行って自分たちをバビロンから救い出してくださることを語ってくれないかと、淡い期待をしていたのだと思います。しかし、エレミヤは迫り来る非常に厳しい裁きを語ります。
ただここで主は滅びだけではなく、命の道をも示されます。それは、バビロン(カルデア人)に降伏することでした。意固地になって、エルサレムの町の中にとどまり、徹底抗戦するのは死につながる道でした。エルサレムに臨んでいる災いは彼らの罪に対する神の裁きだったからです。彼らは自分の罪を認め、悔い改めることを求められていたのです。