エレミヤ4章

イスラエルよ、もし立ち帰るなら
私のもとに立ち帰れ――主の仰せ。
憎むべきものを私の前から除くなら
あなたは決してさまようことはない。(1)

 主はイスラエルに対して立ち帰れとおっしゃいます。そしてイスラエルの民も、「立ち帰ります」と答えます。実際、南ユダ王国の歴史を見ると、王や預言者たちの指導の下で、民が主に立ち帰るということが何度か起こりました。しかし残念なことに、そういった宗教改革は表面的なもので終わってしまい、王が代替わりしていくと、また元の木阿弥になってしまうということがしばしば繰り返されたのです。
 もし立ち帰るなら・・・私のもとに立ち帰れ、と主は語られます。真実な悔い改めをもって主に立ち帰るということは、主が嫌われるものから離れるということも含んでいます。口先だけの悔い改めではいけないのです。
 エレミヤは南ユダ王国に迫る滅びについて語ります。それはもはや避けられないものになっています。しかし、その裁きは決してイスラエルが憎いからということではなく、主はそのような苦難を通してでも彼らが主に立ち帰ることを期待しておられたのです。