イスラエルは大きな国難の中に置かれ、またエルサレムは踏みにじられます。エルサレムに住む人々は大きな苦難の時を過ごします。しかし、そこでイザヤは主の憐れみとその慈しみを思い起こします。イスラエルが苦しむ時には、主もいつも苦しんでくださり、その愛と憐れみによって救い出してくださいました。そしてイスラエルの民はモーセの時代に主がしてくださったことを思い起こします。
そしてイザヤは神に対して祈り、叫びます。「天から見下ろし・・・ご覧ください」「立ち帰ってください」。過去に主がしてくださった恵みの御業を思い起こしながら、「私たちの父」であり、「私たちの贖い主」である主に救いを求めるのです。イザヤの祈りは六四章に続きます。そして六五~六六章と主の答えをもってこのイザヤ書は締めくくられます。イスラエルに臨む苦難は彼らの罪の結果です。しかし、なおも叫びも求める祈りに主は答えてくださるのです。