イザヤ54章

山々が移り、丘が揺らごうとも
私の慈しみはあなたから移らず
私の平和の契約は揺らぐことはない
――あなたを憐れむ主は言われる。(10)

 イスラエルの民はその罪のゆえに国を失い、神の厳しい裁きの下に置かれようとしていました。彼らは神に捨てられてしまっても何も文句は言えなかったでしょう。しかし、そのようなイスラエルを主はもう一度贖い、呼び、その大きな憐れみと愛をもって生かしてくださいました。
 「慈しみ」とは神の愛を表す言葉の一つで、契約に対する神の御真実を示しています。神が愛すると約束された時、神の約束は変わることはありません。私たちは不真実であったり、また約束を破るつもりはなかったとしてもいろいろな事情で守れなくなってしまうことがあります。しかし、主の慈しみ、平和(シャローム)の契約は決して揺らぐことはありません。私たちを造ってくださったお方が、何が変わっても変わることのない贖い、その豊かな祝福の中に私たちを置いていてくださるとは何とさいわいなことでしょうか。