四十章からはイザヤ書の後半部になります。前半においてはイスラエルの罪が指摘され、神の裁きが宣告されました。イスラエルは罪と汚れの中にとどまり、また、神に信頼することをしなかったのです。北王国イスラエルはアッシリアに滅ぼされてしまいましたが、エルサレムを都とする南王国ユダもバビロンに滅ぼされようとしていました。イザヤは自分の国がやがてバビロンに滅ぼされ、民が捕囚となってバビロンに連れて行かれることを知っていました。
しかし同時に、特に、このイザヤ書の後半においては、主が回復を与え、民をもう一度エルサレムに返してくださること、また、イスラエルの救いのために、神がご自身のしもべなるメシアを送ってくださることが告げられています。主の約束は必ず実現し、慰めと救いの日が来ようとしていました。主を待ち望む者は決して失望することはないのです。