イザヤ10章

その日になると、イスラエルの残りの者とヤコブの家の逃れた者は、自分たちを打った者にもはや頼らず、イスラエルの聖なる方、主に真実をもって頼る。残りの者が帰って来る。ヤコブの残りの者が力ある神のもとに。(20~21)

 神はイスラエルが神を捨てて偶像にすがっていった時、そのイスラエルを裁くためにアッシリアを用いられました。アッシリアはその時代の大帝国であり、アッシリアに逆らうことはできなかったことでしょう。しかし、アッシリアは主の手の中にある道具に過ぎませんでした。アッシリアが尊大にふるまい、高慢になるときに、主はアッシリアの王を打ち、またその巨大な帝国を裁き、滅ぼそうとされたのでした。
 イスラエルはその罪のゆえに裁かれます。しかし、イザヤはその向こうに備えられている主の救いを見ています。主はそのあわれみによって、イスラエルを滅ぼし尽くすことはせず、残りの者を残してくださいます。その残りの者たちは、自分たちの周りにある強大な国やその王にすがるのではなく、真実をもって主に頼ります。
 彼らは力ある神のもとに帰って来ます。旧約聖書では「帰る」とは「悔い改め」を意味しています。主は悔い改める者を救ってくださるお方なのです。