イザヤの時代に北王国はアッスリアに滅ぼされてしまいます。しかし、なお主の憐れみによって南ユダ王国は国が残されています。そしてイザヤの在世中も、一見、国が安定して、栄えているかのように見える時代もありました。しかし、同時に、イザヤは男たちが戦いで死んでいき、女たちが誰かと結婚し、誰かに身を寄せようとしても、相手になる男性がいないというような時代が来ることも見据えています。エルサレムもまた滅びようとしていました。イスラエルに対する裁きの日が迫っていました。
しかし同時に、イザヤは主の憐れみと救いにも目をとめています。主は全く滅ぼし尽くすのではなく、「残りの者」を残してくださったのです。ただ実際にはこの残りの者とは、歴史の中では、捕囚の時にエルサレムに残された者たちと言うよりも、後に捕囚の地から戻って来た人たちを指すことになります。主はどこまでも憐れみ深いお方なのです。