雅歌3章

エルサレムの娘たちよ
ガゼルや野の雌鹿にかけて私に誓ってください。
愛が望むまで目覚めさせず、揺り起こさないと。(5)

 若者はエルサレムの娘たちに、自分の愛する人が、自分の思いで愛に目覚めるまで、余計なことはしないでほしいと語ります。彼は自分の愛する人が、強いられて自分との結婚を了承したり、または自分の地位や名誉や財産に目がくらんだり、他の人の言葉によって自分の判断を決めていくということは望んでいません。
 愛とは、自発的なものです。自由を奪われ、愛するという結論しか出せない中で決断しなければならないというのは本来のあるべき愛の姿ではありません。私たちが神を愛し、神を信じるというのも同じです。神は私たちが神に信頼し、神を愛することを望んでおられますが、私たちが与えられた自由意志の中で、神を愛することを選び取ってほしいと願っておられるのです。
 神は私たちを愛し、また私たちの愛の決断を願って、待っていてくださっています。「神さま、愛します」とお答えしたいと思います。