詩編146編

幸いな者、ヤコブの神を助けとし
望みをその神、主に置く人。
天と地と海と、そこにあるすべてのものを造り
とこしえにまことを守る方。(5~6)

 いよいよ詩編もクライマックスに入ります。一四六編から一五〇編までの各編は、ハレルヤで始まり、ハレルヤで終わります。明らかに詩編を編纂した人の意図がここにはあります。ハレルヤは「主をほめよ」というヘブル語の言葉です。これまでも見てきたように、私たちの歩みには、いろいろな苦難や試練があります。それは主を愛して歩んでいても同じです。しかし、私たちはそのような中でも、主をたたえて歩みます。私たちの力はまさにそこから出てくるからです。
 詩編は「幸いな者」という言葉で始まりました。この一四六編にも同じ言葉があります。主に祝福されている者ということです。ここでは、幸いな者とは、神を助けとし、神に望みを置く人とされています。私たちは自分の力で歩んでいくのではありません。私たちは自分に助けが必要であることを認めなければなりません。多くの助けになりそうなものや人、国があるでしょう。しかし、本当に頼りになるのは天地を造り、今もすべてを守り支えておられるお方だけです。