詩編142編

主よ、私はあなたに向かって叫び、言います
「あなたはわが逃れ場
生ける者の地の、わが受くべき分」と。(6) 

 小さな子どもは遊んでいても、危険を感じると親を探し、親のところに飛んでいきます。子どもは親のところが一番安全であることを知っているのです。この詩編の記者もとても大きな危機の中にありました。そして彼は自分が弱い者であることも知っています。そのような中で、彼は声を張り上げ、声の限りに主に叫びます。
 そして、彼は主に言います。「あなたは私の逃れ場」。子どもの時だけではありません。私たちはいくつになったとしても、主に向かって叫び、主のもとに逃げ込むことを許されているのです。彼は自分を過信はしません。逃げなければならない時があります。そして私たちには、逃げ込むことができる場所があるのです。
 同時に、この詩編の記者は「(あなたは)わが受ける分」と言います。まさに土地や財産を受け継ぐ以上に、私たちはこの地上の歩みにおいても、主を大きな、また尊い宝としていただき、また手渡していくのです。