エルサレムの神殿に上って行く、都に上る歌が続きます。エルサレムは、神殿が置かれた場所でした。そこに主を礼拝する神殿があり、祈りがささげられてきたのです。同時にこのエルサレムはイスラエル全体の首都でもありました。そこに王は玉座を据え、国を治めたのです。イスラエルの首都をエルサレムに定めたのはダビデでした。そしてダビデがそこに主の臨在を表す神の箱をかつぎ上ったのです。
ダビデはそこに自ら神殿を建てようとしました。しかし、主はダビデを止めて、ソロモンの時代に主の宮が建てられることになりました。主はダビデに、彼の治世が続くことを約束してくださいました。主がエルサレム(シオン)を選び、ダビデの家を選んで、そこに住まわれたのです。それはイスラエルの中心が主ご自身であることを示していることがらでもありました。そして、巡礼者たちはダビデの家のために祈り、また、ダビデの子孫として生まれるメシアを待ち望みつつ祈るのです。