主はかつてエジプトで奴隷であったイスラエルの民をその力強い御手をもって救い出してくださいました。エジプトの王は心をかたくなにし、イスラエルを解放しようとはしませんでしたが、主は誰も想像できないような大きな御業を行って、イスラエルを救い出してくださいました。この出エジプトにおける主の奇しい御業は後々までもイスラエルの中に、またそれだけでなく周辺諸国においても語り継がれたほどでした。そして、イスラエルの民は様々な危機の時でも、主がしてくださったその御業を思い起こす中で、主に対する信頼を取り戻しました。
そしてこの詩編において、作者はただ単に主が過去にしてくださった御業を思い起こすだけでなく、「主は来られる」と正しい裁きを行うために来てくださるお方として主を仰ぎ、期待しています。主は義と公平をもってもろもろの民を裁かれるのです。