詩編87編

歌う者も踊る者も言う
「私の泉はすべてあなたの内にある」と。(7)

 エルサレムは山の上に築かれた町であり、その町でも一番高いところは神殿の丘と呼ばれて、主を礼拝する神殿が建てられていました。主がそこに礎を築かれ、その都は主の名をもって呼ばれました。またシオンというのもエルサレムのことです。
 ここで詩編の記者はラハブ(ここでは「エジプト」のこと)やバビロンといった大国も、エルサレムを知り、あがめるものとして上げ、クシュ(エチオピア?)、ペリシテ、ティルス(古い訳ではツロ、地中海貿易で栄えた町)も、エルサレムを母なる国のように慕うようになるとし、また世界中の民がエルサレムを自分の起源はここにあると告白するようになることを示しています。
 「私の泉はすべてあなたのうちにある」と人々は歌い踊りながら告白するのです。
 神が地上に存在するエルサレムに特別な役割や意味を与えておられるのも事実ですが、それ以上に、主イエスによってうち立てられた霊的な、天上の、新しいエルサレムにつなげられていることを喜びたいと思います。