詩編81編

口を大きく開けよ、私はそれを満たそう。(11)

 この詩編の記者は人々を神への賛美へと招いています。主に喜び歌い、喜びの歌声を上げ、タンバリンや、琴や、角笛を鳴らしながら主を賛美するのです。主はその力強い御手をもってエジプトで奴隷であったところからイスラエルの民を救い出してくださいました。そのような神は他にはおられません。ですから十戒の中の第一戒は「あなたは私のほかになにものをも神としてはならない」です。
 しかし、イスラエルの民は主の声に聞き従わず、心をかたくなにして、主を求めることをしませんでした。主はそのようなイスラエルの民をその思いのままにまかせられます。けれども主が願っておられたのは、イスラエルの民が主に聞き従い、その道を歩むことでした。主はなおもイスラエルの民を待っておられたのです。
 主がしたいと願っておられたのは、イスラエルを救うことであり、彼らを満たすことでした。ですから主はおっしゃいます。「口を大きく開けよ」。私たちは主に期待し、主の御前に大きく口を開けて、良きものをもって私たち満たしてくださる主を待ち望みたいと思います。