この詩編の記者はとても厳しい状況の中に置かれ、大きな嘆きを経験しています。諸国民たちが攻めて来て、聖なる宮は汚され、エルサレムは瓦礫の山とされていました。多くの人々がそこで殺され、空の鳥が死体を食い荒らしています。周辺の国々の人たちは、イスラエルを嘲り、笑いものにしています。この詩編の記者は、自分たちが置かれているそのような国難が自分たちの過ちから来ているということも理解しています。しかし、なお、この記者は主を仰ぎ、その憐れみにすがっています。主がそれでも自分たちを救ってくださることを信じて、主に祈るのです。
自分たちの罪を主の前に悔い改めながら、「私たちはあなたの民、あなたの牧場の羊」と告白して、主が自分たちの牧者として、自分たちを救ってくださることを信じて、主に目を向けます。そして、この詩編の記者はとこしえの感謝をささげ、主の誉れを語り伝えることを、恵みの先取りのようにして約束するのです。