この詩編の作者は地の果てにいるように感じています。それが実際にエルサレムから遠い場所にいるということなのか、または心理的な距離を示していることなのか、またはその両方なのかは分かりません。いずれにしても、この作者は、心が挫けるような気持ちになっているのです。
しかし、そのような時にも、この詩編の作者は、自分がいるところから主を呼びます。そこからでも必ず自分の叫びは神に届くし、主はその叫びを聞いてくださると信頼していたのです。
「私よりはるか高くえおびえる大岩」は作者が向き合っている困難を示すという以上に、神にある聖なる生涯を表しているのでしょう。そこに上ることは人間の力では不可能に見えます。しかし、主は私を導いて、そこに上らせてくださるのです。作者は主が共にいてくださることに平安を得、主の御前にとどまるのです。