詩編59編

しかし私はあなたの力をたたえ
朝にはあなたの慈しみを喜び歌います。
あなたはわが砦。
苦難の日の逃げ場になってくださいました。(17)

 この作者は敵によって命を狙われています。悪いことをしてきたからではありません。作者が罪から離れ、正しい歩みをしているにも関わらず、彼らは作者を待ち構え、害を加えようとするのです。彼らは作者を嘲り、作者を呪います。自ら高ぶって、人々を欺こうとするのです。夜は、まさにそのような人々のたむろするような時間になっています。彼らは眠ることなく夜通し悪を行うのです。
 しかし、作者は神をあなたと呼び、その力をたたえます。この作者は朝が来ることを知っています。そして朝になって残るのは、主の慈しみ、変わることのない主の御真実です。主はその語られた言葉、約束を変えられることはありません。そしてこの作者はまさに、主の慈しみによって支えられています。苦しみがないわけではありません。しかし、どんな苦しみの日にも、決して揺らぐことのない砦、また逃げ場として主がいてくださるということは何とさいわいなことでしょうか。