ヨブ20章

心がいらだち、答えよと私に迫る。
私はせきたてられているのだ。(2)

 ヨブの友人の三人目、ナアマ人ツォファルもヨブに対して二度目の口を開きます。彼はまた、人間の歴史を通して明らかになった知恵に基づいてヨブに語ります。悪しき者、神を敬わない者の繁栄は一時的なもので長くは続かない。彼の豊かさも栄えも夢のように過ぎ去ってしまう。そこでツォファルが言いたいのは、かつてヨブがどんなに豊かであったとしても、それが取り去られたのは、ヨブが罪深く、悪い者だからだ、ということです。
 ツォファルはヨブの発言にいらだちを覚え、せき立てられるように言葉を語っています。ツォファルも自らの正義感に突き動かされるようにして行動し、また力こぶを入れるようにして熱く語りました。
 いらだちや自分の中にある正義感で発言したり、行動する時には気をつけなければなりません。そのような時には一旦、心を静め、自分が語ろうとしていること・しようとしていることが、本当に正しいことかどうか吟味すべきです。そのような時には、私たちは冷静さを欠いているからです。