ヨブ13章

しかし、私は全能者に語りかけ、神に訴えたい。あなたがたは偽りを上塗りする者。あなたがたは皆、無用の医者だ。どうか、黙っていてくれ。それがあなたがたの知恵であろう。(3~5)

 ヨブの答えが続きます。友人たちが言うようなことはヨブも知っています。神が従う者に報いて下さること、また背く者に災いをもたらされること・・・全部分かっています。確かにそれが原則なのだろうと思います。しかし、ヨブには身に覚えがないのです。ですからヨブは神に訴えます。もし今、ヨブに臨んでいる厳しい試練がヨブの罪に対する報いであるなら、何がヨブの過ちであり、罪であるのか、背きであるのかを教えていただきたいのです。そうしたらヨブは喜んで悔い改めることでしょう。ヨブにとっての苦しみは単に多くの苦しみが臨んでいるというだけではありません。その苦しみの意味が分からないのです。そして、そのような苦難の中にあって、一番そばにして慰めてほしい、一緒に泣いてほしい友だちが、ただヨブを一方的に非難している。ヨブは彼らのことを「無用の医者」と呼び、「どうか黙ってくれ」と叫びます。しかし彼らはまだしばらくはヨブに対してうんちくを語り続けるのです。