ヨブ1章

私は裸で母の胎を出た。また裸でそこに帰ろう。主は与え、主は奪う。主の名はほめたたえられますように。(21)

 ヨブという人物がいました。この人はとても優れた人物で、「完全で、正しく、神を畏れ、悪を遠ざけていた」と聖書は言います。主もまたサタンに対して、ヨブのような人物はいないと自慢なさるほどでした。その時、サタンは主に問います。「ヨブが理由なしに神を畏れるでしょうか」。これはヨブ記の大きな問いの一つです。私たちはなぜ神を畏れるのか。なぜ神を信じ、従うのか。サタンは言うわけです。それは主がヨブにそれだけよくしておられるからだ。神を信じて生きると、良いことがあるから信じるのでしょうか。そうであるなら、もし何もよいことがなかったら、私たちは主を畏れることを当たり前のように止めてしまうのでしょうか。
 ヨブに次々に災難が臨みました。彼はほんの短い時間に豊かな所有物を失い、また十人の子どもたちを失いました。しかし、ヨブは神を呪うことなく、そのような中でも、主の御名はほむべきかな、と主をあがめたのでした。彼は試練の中でも主に信頼することを止めなかったのです。