エステル6章

その夜、王は眠れなかった・・・(1)

 エステルの酒宴から帰った王でしたが、聖書は「その夜、王は眠れなかった」と言います。そして王は記録の書を持ってきて読ませたのでした。眠れない夜に、眠れないなら何か仕事をしようかと思ったのか、または記録の書を読むのを聞いているうちに寝られるかもしれないと思ったかは分かりません。または、王は酒宴でぶどう酒を飲んでいたのに眠れない・・・ということの中に、自分が何かやり残していることに神が気づかせてくれようとしているのかもしれないと考えたのかもしれません。いずれにしても王が眠れなかった背後にも神が働いておられました。
 そして王が記録の書を読むのを聞きながら気づいたのは自分に対する暗殺計画をモルデカイが未然に防いだということであり、またモルデカイに対して何の報賞も与えていないということでした。ちょうどそこにハマンが、モルデカイを処刑する許可を得ようと入ってきます。しかし、ハマンの思いとは逆に、ハマンが自分が得たいと願う最高の栄誉をモルデカイに与えることになってしまったのでした。