歴代誌下36章

ペルシアの王キュロスの治世第一年のことである。主は、エレミヤの口を通して伝えられた主の言葉を成就させるため、ペルシアの王キュロスの霊を奮い起こされた。(22)

 ヨシヤ王の後、南ユダ王国の王は、ヨアハズ(三か月)、ヨヤキム(十一年)、ヨヤキン(三か月と十日)、ゼデキヤ(十一年)と次々に替わっていきます。ヨアハズはエジプトによって退位させられ、ヨヤキンはバビロンによって退位させられたことを思うと、まさにエジプトとバビロンという二つの超大国の間に挟まれて揺れ動く小国の抱える苦難を思います。
 そしてついにバビロンのネブカドネツァル王によって、南王国は滅亡します。神殿は火で焼かれ、エルサレムの城壁は破壊されました。多くの民が殺され、生き残った民もバビロンに捕囚として連れて行かれたのでした。しかし、それは小国に定められた宿命ではありません。イスラエルの民が背信の罪を重ね、また神が遣わされた預言者たちをも拒み続けたからです。
 しかし、神の裁きの時は七十年と定まっていました。ペルシアの王キュロスによって解放が告げられたのです。