神の箱をエルサレムに運び込んだダビデでしたが、神の箱はなお幕屋の中に置かれていました。ダビデは神の箱のために、神を礼拝する神殿を建てたいと思いました。ダビデの動機は純粋だったと思います。自分が立派な王宮に住んでいるのに、神の箱がまるで仮設のような施設のうちに置かれていることに心苦しさがあったのでしょう。また周辺諸国の偶像の神殿でさえ立派なものが建てられているのに、天地を造られた主を礼拝する神殿が幕屋というのは寂しいという思いもあったかもしれません。ダビデは預言者ナタンに相談をします。ナタンは一旦はダビデの申し出を良いこととして了承します。
しかし、その夜、主はナタンにダビデではなく、ソロモンの時代に神殿が建てられるべきことを告げられたのでした。主は天地を造られたお方ですから、人が建てた家にはおさまりません。またダビデが主のためにではなく、「主があなたのために家を建てる」と告げ、ダビデの王国がとこしえに続くことを約束してくださったのでした。