歴代誌上4章

ヤベツがイスラエルの神に「どうか私を祝福して、私の領土を広げ、御手が私と共にあって災いを遠ざけ、私が苦しむことのないようにしてください」と呼びかけると、神は彼の求めをかなえられた。(10)

 ユダ族の中に生まれたヤベツの祈りが残されています。ヤベツは母の苦しみの中で生まれました。まさに今でも出産は命がけです。聖書の時代はなおさらのことだったことでしょう。彼はどの兄弟よりも重んじられていました。まさに彼は人間的に言っても成功者だったのでしょう。ただ同時に彼の名前が「苦しみ」という言葉から来ていることにはお母さんがそう言ったからというだけなく、彼自身もいろいろな苦しみを経験していたのかもしれません。
 ヤベツは神に祈ります。彼の祈りは自分が祝福されて多くの土地が与えられ、災いが遠ざけられ、苦しみにあわないようにしてくださいというものです。私たちは案外、地上の目に見える祝福を求めるのを遠慮したり、まるではしたないことのように思うことがあるかもしれません。もちろん、それは主の恵みのすべてではありません。またそれが救いの中心であるわけでもありません。しかし、主は目に見える豊かさや祝福、安全をも与えてくださる方なのです