ヒゼキヤの死後、十二歳のマナセが王位につきます。彼の治世が五五年間という長きにわたったことを思うと、マナセは人間的には優れた王だったのかもしれません。(またはたまたまマナセの時代、イスラエルに攻めてくるような大きな外部勢力がなかったのかもしれません)。ただ、どんなに彼が人間的に優秀であったとしても、彼は父ヒゼキヤが取り除いたバアルやアシェラといった偶像をもとに戻し、天の万象を拝み、占いやまじない、正しい人をゆえなく殺していくなど、主が悪と見られるありとあらゆることを行って主を怒らせたのでした。
ですから、聖書はこの後の記述の中で、マナセの時代の罪に南王国ユダの滅亡の直接の原因があると繰り返しているほどです。その結果、主がとこしえにその名を置かれたエルサレムが廃墟になるという恐ろしいことが起こっていくのです。