北王国イスラエルはついにアッシリア帝国に滅ぼされてしまいました。北王国の首都サマリヤは三年間の包囲の後、ついに陥落し、北王国イスラエルの主だった人々はアッシリアに連れ去られ、またアッシリアに占領された国々の人々がサマリヤ各地の町々に移住させられてきました。アッシリアの王は占領した国々のアイデンティティを失わせ、民族的にも文化的にも宗教的にも独自性を維持できないようにしたのです。(新約の時代にユダヤ人とサマリヤ人が仲が悪かったのにはこのような事情もあります)。
北王国が滅んでしまったのは、彼らが自分たちをエジプトで奴隷だったところから救い出してくださった主を捨て、偶像の神々を礼拝し、仕え、また、主が彼らに与えられた律法と掟に従うことをしなかったからです。まさにここにこそ彼らのアイデンティティがあったのに、彼らはそれを捨ててしまったのです。