アラムの王ベン・ハダドが大軍をもってサマリアを囲みました。兵糧攻めにされたサマリアの町はたちまち食糧が尽きてしまい、残り少ない食糧もとても高額で取引されました。また、母親が自分の子どもを食べるということさえ起こったのでした。
しかしエリシャは、次の日には食糧が豊かに安く手に入るようになる、と主の言葉を語ります。しかし王の侍従は「主が天に窓を造られたとしてもそんなことは起こらない」と言い、エリシャによって告げられた主の言葉を信じませんでした。
その日の夕刻、四人の病人たちがアラムに投降しようと町の外に出て行くと、アラムの陣営はもぬけの殻でした。病人たちは陣営を歩き回ってお腹いっぱい食糧を食べます。しかし、彼らはそこで「こんなことをしていてはいけない」と気づきます。町の外にはこんなに食糧があるのに、町の中では人々が飢えて死のうとしていたからです。